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英語の先生の種類〜出身大学編〜

私は大学入学時は教師になる気などさらさらなく、大学4年に上がる頃から教職を意識し始めたのですが、それはかなりの少数派でした。3年下の大学1年生に混ざって教職に必要な科目を履修するも、大学卒業時には結局免許を取れず、大学院修了時に第一種(大卒)・専修(修士卒)の免許を同時取得しました。ところで、英語の先生にはどんな種類?の出身の人たちがいるのでしょうか。今回は主に出身の大学のグループ分けをしてみたいと思います。


1)教員養成系大学

「〜教育大学」と名前のつく大学です。一番イメージしやすいですね。入学時から教員志望の学生がほとんどです。東京学芸大学もこのグループに入りますが、私の感覚ではむしろ「教育の総合大学」という感じですね。ちなみに小学校の先生になりたい人はこのグループに進むことが多く、例えば東京大学に進学しても小学校の教員免許は取れません。

2)総合大学の教育学部

 東京大学京都大学には教育学部があります。実際にはこういった総合大学の教育学部を出て教員になる学生は意外と少ないです。「実際の教科指導」ではなく、教育心理学や教育社会学といった学問領域を研究するのが主目的です。

3)総合大学の文学部

 多くの大学の文学部には英米文学科があり、そこで英語の教員免許を取得できます。英語の教員になる学生の割合は、上の教育学部よりもこちらの方が高いですね。特に、早稲田大学上智大学英米文学科出身者には優秀な英語教師が多いですね。

4)外国語系大学

 東京外国語大学津田塾大学神田外語大学など。上智大学には外国語学部英語学科があり、特別の存在感を出していますね〜

5)旧師範学校

 旧東京高等師範学校(現筑波大学)、旧東京女子高等師範学校(現お茶の水女子大学)その他各地の旧師範学校。あまり知られていないようですが、教員採用試験は「競争試験」ではなく「選考試験」なので、各師範学校がテリトリーとするエリアでは今でも強い派閥となっていることが多いです。


英語教師は「英語」と「教師」のどちらがホームグラウンドだったかでも分けることができるような気がします。つまり、英語や英語文化が好きで、なにかしら英語に関わる仕事につきたいと思っていた人(通訳者・翻訳者、企業で海外業務など)が、その一環として教職を選ぶ場合。他方、なにかしら教育に関わる仕事につきたいと思っていた人が、英語を教える教科として選ぶ場合。

「生徒指導などはできるだけしたくない〜」という前者のオーラ全開の先生から、「英語はあんまり得意じゃないよ〜」という感じの後者の先生まで、いろんな人がいましたね。私が着任した2000年には、英語の先生ばかりを集めた新人研修で、はばからず「英会話は苦手だね〜読み書きはいいけど〜」と言う人が結構いました。今はそれは言いづらい雰囲気になっている?ことを信じつつ…